半年前の喪失感
2014年 01月 21日
半年間ほったらかしてた事。
たくさんの人に愛されたキムチ君の
たくさんの人の目に写った姿を見に
ここにやって来た。
キムチ君は石見銀山大森地区にある
群言堂の猫。
去年の7月に行った時、通りに姿を見なかったので
「今日はいないんだ。」と諦めてそのまま帰ろうとした。
ふと、工房の方が気になり、何気なく入って
可愛いTシャツを買って、ついでにお店の人に
「今日、キムチ君は?」と聞いたのだった。
「…キムチ君は…何日か前に亡くなったんですよ。」
「え?」
それらを展示した写真展が
9月に開かれていた。
中に入り、写真を見てると
鼻の奥がツンとして、じわぁーっと何かがこみあげてきた。
ああ、こんな可愛らしい表情してたんだ。
愛されてたんだなぁ。
そんな写真で一杯だった。
私がキムチ君に会ったのは2012年の6月。一度きり。
その時はすでに高齢の為
ボロッちいモップみたいな姿だったなぁ。
猫は自分の死期を悟ると
姿を消したりするという。
実家にいた柴犬はいなくなった。
「迷惑かけないようになんて、
気を遣わなくていいのに。
どんな姿になっても最後まで面倒見るのに。」と
泣きながら母はあちこち探していた。
キムチ君はいなくなったりしなかったんだね。
整えられていた。
キミの姿が消えた街はちょっぴり寂しいけど
ゆっくり休んで
気が向いたらまた
下界へ降りておいで。
石見の街に秋の花が優しく揺れていて
消えない猫が静かに座っていた。
by michikusanonaka
| 2014-01-21 00:21
| 街歩き
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